
Ambient(アンビエント)とは、ゆったりしたテンポと広大なPad、長い残響で「空間そのもの」を感じさせる音楽ジャンルです。ビートやボーカルが控えめで、聴き流しても、じっくり聴いても成立するのが特徴です。この記事では、EDMに限らずさまざまな音楽に影響を与えているAmbientについて、特徴とおすすめの曲・アーティストを紹介します。
この記事でわかること
- Ambient(アンビエント)とは何か、その特徴と成り立ち
- Progressive HouseなどEDMのジャンルとの関係
- 現役プロデューサーが選んだAmbientのおすすめ曲・アーティスト6選
- FL StudioでAmbientを作るときのポイント
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Ambient(アンビエント)とは?
まずは上のSpotifyのプレイリストを聴いてみてください。Ambientは、次のような特徴を持つジャンルです。
- 落ち着いたテンポ(はっきりしたビートがない曲も多い)
- 広大なPadサウンドと、長いリバーブ・ディレイ
- 心を前向きにしてくれるような、ピアノやギターのメロディ
- 環境音(フィールドレコーディング)やノイズによる空気感
ビートやボーカルが控えめで、いわゆる「環境音楽」と呼ばれることもあるジャンルなので、仕事や勉強など、集中したいときに聴く人も多いです。
Ambientの成り立ち
「アンビエント・ミュージック」という言葉を広めたのは、イギリスの音楽家Brian Eno(ブライアン・イーノ)です。1978年のアルバム『Ambient 1: Music for Airports』で、空港のような空間に溶け込む音楽というコンセプトを打ち出しました。その後、電子音楽やクラブミュージックと結びつき、チルアウトやアンビエント・テクノなど、さまざまなスタイルに広がっていきました。
EDMとの関係
EDMでは、Progressive HouseなどのChill系ジャンルに大きな影響を与えています。ドロップ前のブレイクや、曲のイントロ・アウトロで使われる「広くて静かなパート」は、まさにAmbientの手法です。Lofi Hip-HopやDeep Houseのように、落ち着いた雰囲気のジャンルとも相性が良いです。
| ジャンル | テンポ感 | ビート | 主役の音 |
|---|---|---|---|
| Ambient | とてもゆったり(テンポ感がない曲も) | ない、またはごく控えめ | Pad、残響、環境音 |
| Progressive House | 中くらい | 4つ打ち | メロディ、展開 |
| Lofi Hip-Hop | ゆったり | ゆるいヒップホップのビート | サンプル、ノイズの質感 |
Ambientのおすすめ曲・アーティスト6選
ここからは、Ambientを聴き始めるのにおすすめの曲とアーティストを紹介します。どれもPadや残響の使い方が参考になる曲なので、制作者の方は「どんな音が鳴っているか」に注目して聴いてみてください。
Jon Hopkins – Immunity
イギリスのプロデューサーJon Hopkinsの、2013年のアルバム『Immunity』の表題曲です。ピアノと深い残響が、ゆっくりと空間を満たしていきます。電子音楽とAmbientの橋渡しになるようなアーティストなので、EDMリスナーにも聴きやすいはずです。
Tony Anderson – Eyes Wide Open (Cinematic Mix)
タイトルに「Cinematic Mix」とあるように、映像が浮かぶような壮大さを感じる1曲です。音がゆっくり積み重なっていく展開は、EDMのイントロやブレイクを作るときの参考になります。
Rhian Sheehan – Waiting At The Airport
ニュージーランドの作曲家Rhian Sheehanの曲です。繊細な音の重なりに耳を傾けると、タイトル通りの情景が思い浮かんできます。
We Are All Astronauts – Doves
浮遊感のある空間づくりが心地よい1曲です。ゆったりした曲を飽きさせずに聴かせるには、音色をどう重ねて変化させればいいか、という視点で聴くと勉強になります。
Sinerider – Leaving
静かで少し切ない雰囲気の1曲です。音を詰め込まず、余白を残すことで生まれる心地よさは、Ambientならではの魅力です。
Helios – Nothing It Can
HeliosはKeith Kenniffによるプロジェクトです。やさしいフレーズと温かい質感が心地よく、作業中のBGMにもぴったりです。
FL StudioでAmbientを作るときのポイント
Ambientを作るコツは、「音を足す」より「音を伸ばして、空間を作る」ことです。次の順で試してみてください。
- テンポをゆっくりにする:60〜90BPM程度、またはテンポを意識しない作り方でもOKです。
- Padを主役にする:アタックとリリースの長いPadで、ゆったりしたコードを鳴らします。
- リバーブを深くかける:無料のValhalla Supermassiveなど、長い残響が得意なリバーブがおすすめです。
- 環境音やノイズを重ねる:雨や風、レコードノイズなどをうっすら足すと、空気感が生まれます。
- オートメーションでゆっくり変化させる:フィルターや音量を数十小節かけて動かし、少しずつ景色を変えていきます。
Padの作り方は「美しいPad(パッド)サウンドを作るコツ」、空間の作り方は「リバーブの使い方」、環境音の使い方は「FXの種類と使い方」も参考にしてください。
よくある質問
AmbientとChilloutの違いは何ですか?
はっきりした境界はありませんが、Ambientは空間や雰囲気そのものを重視し、ビートがないことも多いジャンルです。Chilloutは、ゆったりしたビートやメロディがあり、より「曲」として聴きやすいものを指すことが多いです。
EDMの曲作りにAmbientの要素は使えますか?
使えます。イントロやブレイクにAmbientのような広いPadと残響を入れると、ドロップとのメリハリが大きくなります。
まとめ
- Ambientは、ゆったりしたテンポ・広大なPad・長い残響で空間を感じさせるジャンル
- Brian Enoが広めた考え方で、EDMではProgressive HouseなどChill系に影響を与えている
- 作るときは、音を伸ばして空間を作り、オートメーションでゆっくり変化させる
ほかのジャンルも知りたい方は「Progressive Houseとは?」「Future Bassとは?」「Tropical Houseとは?」もどうぞ。

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