
みなさんこんにちは。EDM Matrixです。今回は、アンダーグラウンドから定番ジャンルへと成長したLofi Hip-Hop(ローファイ・ヒップホップ)を解説します。ひと言でいうと、ゆったりしたヒップホップのビートに、ジャズ風のコードとレコードのようなノイズを重ねた、落ち着いたインストゥルメンタル音楽です。勉強や作業のBGMとして聴かれることが多く、自分で作ってみたいという方も増えています。
この記事でわかること
- Lofi Hip-Hopの特徴(BPM・コード・ドラム・ノイズ)
- 現役プロデューサーが選ぶおすすめ曲・アーティスト
- DAWでLofi Hip-Hopを作るときの基本的な手順とコツ
Lofi Hip-Hopとは?
まずは上の Spotify の公式プレイリストを聴いてみてください。Lofi Hip-Hopとは、次のような特徴を持つジャンルです。
- ゆったりとしたBPM(70〜90前後が中心)
- どこか憂いのある(メランコリックな)メロディ
- ヒップホップのドラム(少しヨレたグルーヴ)
- ヴァイナルノイズやテープの揺れ、歪みの多用
- ボーカルがほとんどないインストゥルメンタル
「Lo-fi(ローファイ)」は「Hi-fi(高音質)」の反対で、あえて音質を落とした、古い録音のような質感を指します。きれいに整えるのではなく、少しこもった音や雑音を「味」として楽しむのがこのジャンルの面白さです。YouTube では、24時間配信を続ける Lofi Girl のようなチャンネルも人気を集めています。
Lofi Hip-HopはEDM Matrixが特にハマっているジャンルの1つです。普段の明るく激しいヒップホップやEDMからは想像できないほど落ち着いていて暗いのに、なぜか聴いていると「明日も頑張ろう」と思える、不思議なジャンルです。

上は、あるLofi系YouTubeチャンネルで見つけたコメントです。このジャンルを的確に、そして詩的に表現していると感じました。簡単に和訳すると、
なんでLofiを聞いていると、懐かしい気持ちに、あるいは幸せな気持ちになるんだろう?
その気持ちを例えるなら、すごく夜遅くに窓を開けてドライブをしている時かもしれない。雨の日に、家の窓の外をぼーっと眺めている時かもしれない。秋の冷たい風で木から葉が散り始める季節に、公園を散歩するような時かもしれない。それとも、暑い夏の日に、マンハッタンの真ん中で照りつける太陽の熱を感じる時かもしれない。あるいは、クリスマスの柔らかい光が優しく壁を照らす横で、毛布にくるまりながらアニメを見る時かもしれない。
なぜ、どうやって、このような別々の、もはや真逆の出来事が、ある意味では繋がっているのだろう?
私は、Lofiを聞いていると、それらの一見違う物事が実は同じなのだと分かる気がします。もしかしたら、Lofiは、私たちが本質的には繋がっているということのリマインダーなのかもしれません。私たちは、生き延びようと、愛することを学ぼうと、宇宙の中を漂うただの熱源に過ぎないのだと。
といったところでしょうか。まだLofiをあまり聴いたことがない方は、ぜひ下のおすすめから聴いてみてください。
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Lofi Hip-Hopのおすすめ曲・アーティスト
私のおすすめのLofiアーティストと曲を紹介します。
Joey Pecoraro
以前この記事で紹介していた「Finding Parking」は、SoundCloudでの公開が終了していました。ノスタルジックでやさしい質感が魅力のアーティストなので、Joey Pecoraro の SoundCloud からほかの曲を聴いてみてください。
H E R B – Save Me
mommy – passing
saib. – West Lake
j’san. – in time
Lil Skate – The Bulldog
S I M – _S W E E T .S O U |
Lofi Hip-Hopの作り方の基本
Lofi Hip-Hopは、「シンプルなループ+質感づくり」で形になるので、DTM初心者が最初の1曲を完成させるのにも向いたジャンルです。基本の手順は次のとおりです。
- テンポを決める: BPM70〜90前後に設定します。
- コード進行を作る: セブンスやナインスなど、ジャズっぽい響きのコードを4小節ほどループさせます。エレピ(ローズ系)やピアノ、ギターが定番です。コードの考え方はEDMにおすすめのコード進行も参考になります。
- ドラムを打ち込む: キック・スネア・ハイハットのシンプルなビートに、スウィング(ハネ)を少し加えます。ベロシティ(強弱)をばらつかせると、人間らしいヨレが出ます。
- ベースを足す: コードのルート音をなぞる、丸くて柔らかいベースで十分です。
- 質感を加える: ヴァイナルノイズのサンプルを薄く重ね、ローパスフィルターで高域を少し削ります。テープの揺れ(ピッチのわずかな揺らぎ)を足すと、一気にLofiらしくなります。
- 展開をつける: 8〜16小節ごとにドラムを抜く、フィルターを開閉するなど、小さな変化でループに飽きさせない工夫をします。
ノイズで質感を作る方法は、ノイズを使って音質を上げる方法で詳しく解説しています。
作るときの注意点
- サンプリングの権利: 古いレコードや他人の曲を無断でサンプリングすると、配信時に権利侵害になるおそれがあります。ロイヤリティフリーの素材を使うか、自分で弾いたフレーズを加工しましょう。
- ノイズの入れすぎ: ノイズや歪みは「少しだけ」が基本です。メロディが聞こえにくくなったら引き算しましょう。
よくある質問
Lofi Hip-HopのBPMはいくつですか?
70〜90前後がよく使われます。ゆったりしたテンポにスウィングを加えると、Lofiらしいリラックスしたグルーヴになります。
Lofi Hip-HopはEDMなのですか?
厳密にはヒップホップから派生したジャンルで、いわゆるダンス向けのEDMとは異なります。ただ、DAWとサンプルを使って一人で作れる点はEDMと共通していて、EDMプロデューサーが手がけることも多いジャンルです。
まとめ
- Lofi Hip-Hopは、ゆったりしたビートにジャズ風のコードとノイズを重ねたインストゥルメンタル音楽
- 特徴はBPM70〜90前後、スウィングしたドラム、ヴァイナルノイズやテープの揺れ
- シンプルなループと質感づくりで形になるので、最初の1曲にも向いている
ほかのジャンルも知りたい方は、同じく落ち着いた雰囲気のAmbientや、メロディアスなFuture Bassの解説もどうぞ。


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