いざ曲を完成させても、「市販の曲と比べたら音がショボい!」なんてこと、ありますよね。この記事では、まず《入門編》と《準備編》で正しいミックスの知識を全て解説します。次に《実践編》で実際に曲を作りながらミックスの手順を解説します。そして最後に《テクニック編》でEDM特有の音を作る技を紹介していきます。あなたはこの記事読むことで

  1. 正しい音のバランスの取り方
  2. クリアで聞きやすい音の作り方
  3. EDM特有のエフェクトの使い方

がわかるでしょう!それでは早速始めていきましょう。

 


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目次

《入門編》EDMミックスの基本

 

1. そもそもミックスって何?

「ミックス」や「ミキシング」はDTMの世界ではよく聞く単語ですが、それは基本的に「音のバランスを整える」ことを意味します。例えばKickやシンセだけ大きすぎないように音量を下げる、とか低音が小さいから100Hz帯の音量を上げる、などの作業です。ただ、実際のミキシングは作業はこれだけではなく、「音の質感のクオリティを上げる」「サイドチェーンやボコーダーなど、特殊効果をつける」ことも含まれています。

 

2. マスタリングとは何が違うの?

「マスタリング」という言葉も聞いたことがある人は多いのではないでしょうか?マスタリングとは簡単に言うと、「最終仕上げ」のことです。例えば、音圧を投稿ウェブサイト用に最大化したり、アナログ感やステレオ感を増やしたりといった作業です。ミキシングは基本的に「バランスを整える作業」でした。

 

参考コラム「悪いミックスはマスタリングでは直らない」
たまに、雑にミックスした曲を無理やりLimiterにかける人がいますが、悪いバランスは、分解作業のできないマスタリングでは直りません。そのため聞きにくさは音圧が上がっても変わりません。常にミキシングが一番大切だと心得ておきましょう。

 

3. ミックスってどのタイミングでやるの?

ミックスはトラックメイキングに必須な作業だとはわかっていただけたと思います。それでは、ミックスはいつやるのでしょうか?基本的に、ミックスのタイミングは3回あります。

  1. 新たなInstrumentを追加した時の、エフェクト作業
  2. 曲を作りながら、音量のバランスを整える作業
  3. 曲全体のアレンジメントまで終了した時の、細かい仕上げ作業

です。それでは次に、ミックスに必要な道具(=エフェクトプラグイン)を紹介していきます。

 

《準備編》EDMのミックスに必要な知識と道具を揃えよう

それでは、ミックスに必要なツールを、重要度を★で示しつつ、紹介します!これらの仕組みを理解し、ソフトを揃えていきましょう!

重要度★の目安
重要度:★★★=ミックスに最低限必要な知識。これが上手くいくと、曲は圧倒的に聞きやすくなる。重要度:★★☆=さらに曲の質を高めたい人には必須。曲をプロクオリティに近づけたいなら知っておきたい。重要度:★☆☆=必ずしも知っておく必要はないが、知っていると何かと便利な知識。

 

1. ボリュームフェーダー

(重要度:★★★)

ボリュームフェーダーはあまりに当たり前すぎて、軽視されがちです。ですがミックスで一番重要といっても過言ではありません。各楽器の音量を上げ下げし、音のバランスを整えます。古くからあるミックスの基本中の基本です。使い方はノブを上下するだけで簡単ですが、良い音のバランスを作るには経験やセンスが必要であり、解答が1つではなく、非常に奥深いツールとなっています。

 

2. Pan

(重要度:★★★)

音楽は必ず2つのスピーカーで聴きますよね。この時の左右差を作るのがPanです。左右差があるほど、曲は立体的で臨場感のある音になります。ただ、左右差を作りすぎても違和感のある音になってしまいますで、ここもセンスが必要です。

 

3. EQ

(重要度:★★★)

EQはイコライザーのこと。簡単に言うと「高い音と低い音のバランスをとる」エフェクトのことです。(人間が聞ける)音の周波数は20Hz〜20,000Hzと、低い音もあれば高い音もあります。具体的なEQの使い方は、例えばボーカルの音がモッサリしていれば300Hzあたりを削る、Bassに迫力が欲しいから4000Hzをブーストするなどです。ボリュームフェーダーは楽器ごとのバランスを整えていました。EQは「1つの楽器の中の」バランスを整えるエフェクト、と言えるでしょう。

 

4. コンプレッサー/リミター/マキシマイザー

(重要度:★★★)

コンプレッサーとは「音を圧縮する」エフェクトのことです。こんな事、ありませんか?ボーカルが、サビは大きな声で歌っていたのに、イントロが小さすた。そのためイントロの音量を上げたが、今度はサビが大きすぎてしまった。これを防ぐのがコンプレッサーです。音の大小差を小さくしてくれるので、全体として聞きやすくなり、おまけに音圧(=迫力)が上がります。他にも、KickやSnareなどのトランジェント処理として使われることもあります。

ちなみに、リミターやマキシマイザーは、コンプレッサーの極限バージョンで、音を圧縮しきってしまう効果があります(0にする)。マルチバンドコンプレッサーは、EQとの融合コンプのことで、周波数帯ごとに圧縮の強弱を調節します。周波数帯ごとに特徴が違ってくるドラムやマスターに使います。

 

5. サチュレーション/ディストーション

(重要度:★★☆)

サチュレーションやディストーションは「音を自然にする」エフェクトです。本当は重要度を★★★にしたいのですが、多すぎるのでやめておきました。もしあなたが「EQもコンプも使っているのになぜ音がショボいんだ?」と思っていたら、それはおそらくサチュレーションやディストーションを使っていないからでしょう。

“Why have I never used distortion?” Audien,Sep,2011 (Twitterにて)

あのAudienが一躍有名になった曲、”Wayfarer“のリリースの直前のツイートです。曲を聞いてみてください。特にベース音がクリスピーで、迫力がありますよね。この曲より前のメジャーリリースは例えば”Eleven Eleven“がありますが、残念ながら明らかに弱い音です。高評価も少ないです。

いかにディストーションやサチュレーションが大事か、分かっていただけたでしょうか?

 

6. リバーブ

(重要度:★★☆)

リバーブとは、「反響効果」のことです。普段音を聞く時、いきなりプツっと切れることはないはずです。必ず部屋の壁や地面に反射して、反響しますよね。つまり元の音には常に少し「フェードアウトする尻尾」がつくのです。これはDTMでも非常に重要です。もしスネアのサンプルにリバーブをかけないと、人間は「このスネアはどこで鳴っているんだ?」と不自然に感じます。

これを応用すると、自然界ではありえないほど大きなスペースを表現することもできます。例えば宇宙や大自然のようなイメージ音は、リバーブの反響時間をとても長くすることで表現されています。リバーブを極めると、どれだけすごいかはNigel Good – Tutorial: Reverb 101を見てみてください。彼はもはや宇宙まで空間をコントロールしています。

EDMでは「広さと狭さのメリハリ」が大切です。特にドロップでは、音圧が上がったように感じさせるためにわざとリバーブを切ったりします。例えばOliver Heldens – Geckoの1:17〜のドロップ。これはEDMでは基本的な技となっています。

 

7. ディレイ

(重要度:★★☆)

ディレイはリバーブとセットで空間表現エフェクトと言われ、特に「山びこ効果」のことです。「ヤッホー!・・・ヤッホー!・・・(音が小さくなっていく)」のようなイメージです。実際使ってみると、空間表現ができると言うよりは、曲のグルーブ感を増してくれたり、何もない空白時間を埋めてくれる意味で重宝します。どんな風に?と思った方はRameses B – We Loveを聴いてみましょう。ボーカルやPluckなど局所にディレイをかけることでより一層グルーブのあるトラックになっていることが実感できると思います。

 

8. サイドチェーンツール

(重要度:★★☆)

サイドチェーン、知っていますか?非常に有名なテクニックで、簡単に言うと「キックがなった時だけ他のボリュームを下げる」エフェクトです。ほとんどのEDMで使われてますが、特に激しめに使われていて、分かりやすいのはIllenium – Fortressです。キックが鳴る度にシンセが消えています。

これをやることでキックがはっきり聞こえるようになったり、グルーブ感が出るといったメリットがあります。ミックスという意味では非常に有効ですが、使いすぎると聞きづらくなったりとデメリットもありますので、程度が大切です。

サイドチェーンのやり方はたくさんあるのですが、簡単なものから順番に言うと

  1. LFO Toolなどのプラグインを使う
  2. ボリュームオートメーションを描く
  3. コンプレッサーの内臓機能を使う

などがあります。

 

9. ステレオイメージプラグイン

(重要度:★★☆)

プロの曲をイヤホンなど聞いていて、「なんでこんなに音が広いんだ?」と疑問に思ったことはありませんか?頭の中を駆け巡られるような感覚になること、ありますよね。基本的なステレオ感アップには

  1. Pan
  2. リバーブ
  3. Ping Pong Delay
  4. Mid/Side EQ

を使えばOKです。しかしながら、例えばwhysp x underscores – regretful(視聴はイヤホン推奨)のような最高峰のステレオ感を目指すのであれば、基本的なエフェクトを使うだけでは対処できません。

もっと素早く、時間軸の中でPanを動かす必要があるんですね。これは海外ではHaas Effectと呼ばれています。やり方は、

  1. Panのオートメーションを描く
  2. Auto panやStereo Shaper、Ozone Imagerといった専用プラグインを使う

といった方法があります。

 

10. アナライザープラグイン

(重要度:★☆☆)

ここからは必須のエフェクトではないのですが、使えると確実にお得なので紹介します。アナライザーとは、「音を分析」するプラグインのことです。普段耳で判断している周波数バランスやステレオの広さを、目で確認できるようになります。自分のミックスに客観的な視点を持てるようになるでしょう。

ただ、これはアナライザーを使っていて思うことですが、実際「そこまで役には立たない」です。アナライザー上はプロと同じでも、実際音のバランスはおかしいなんてことはいくらでもあります。最終的には自分の耳でチェックする、それは大前提です。ただ、マスタリング時などはコンマdBを気にしますので、やはり使えて損はないでしょう。

 

11. ピッチ補正プラグイン

(重要度:★☆☆)

「オートチューン」という言葉を聞いたことがある人は多いでしょう。生放送で歌うと下手な歌手が、なぜかCDでは完璧な音程になる、アレです。キーに合うように、音の高低を調整できるエフェクトです。これはボーカルにはもちろん使えますし、ドラムや楽器のサンプル素材を曲のキーに合わせて使いたい時にも使えます。

 

12. トランジェント補正プラグイン

(重要度:★☆☆)

トランジェント補正はあまり有名ではありませんが、より質の高い制作をしたいのであればぜひ使えるようになりたいです。トランジェント補正とは「音の始まりと終わりを調整」するエフェクトです。例えば、キックをもっと短くタイトにしたい場合。この時はサンプルの終わりをカットします。あるいは、ボーカルのサ行が耳に痛い場合。この時はサンプルの始まりをカットします。ドラムなど短い音の長さ調整や、細かい出だしの音量調整に便利です。

 

13. Chorus/Flanger/Vocoder

(重要度:★☆☆)

最後に紹介するのは特殊な音作り用のエフェクトです。Chorus(コーラス)は音をカラフルかつワイドにしてくれます。Padによく使われます。Flanger(フランジャー)は音をうねらせてくれるエフェクトです。どんな音?という方は、Madeon – Cut The KidのイントロのPadを聞いてみてください。少しFunkyでFuturisticな印象になるのが良いですよね。Vocoder(ボコーダー)は、Daft Punkの専売特許の音と言っても良いかもしれません。いわゆる「ロボットボイス」です。どんな音?という方はZedd – Done With Loveのイントロを聞いてみてください。以上のように、これらはいつも使うエフェクトではありませんが、知っていると音作りの幅が広がりますので、ぜひ知っておきましょう。

 

《実践編》実際にミックスしてみよう

さて、これで必要な道具はわかりましたので実際にミックスしていきましょう。

 

0. 高額なプラグインは買うな!

すでにお気付きの人もいるかもしれませんが、ここまで紹介したツールは実際に購入すると最低でも

Waves – $1,999 (≒22万円)

iZotope Ozone – $499 (≒6万円)

LFO Tool – $49 (≒5千円)

Fabfilter – $999 (≒11万円)

Valhalla Reverb – $200 (2万円)

と、合計40万円以上かかってしまいます。海賊版ダウンロードは犯罪ですし、最近は漫画村の件など、取り締まりも厳しいので絶対できません。実際、私はこれを正規に全て購入し、とんでもない金額が財布から飛んでいきました。

いくらミックスに必須とはいえ、たくさんお金がないとEDMのミックスはできない、ということなのでしょうか。それだと日本でEDM制作が盛り上がらず、楽しくないですよね。そこで私は、以上の有料プラグインのエフェクトを、FL Studioの純正プラグインだけで再現したプリセットパックを作りました。これでどなたでも、ミックスができるようになると思います。

専門知識がなくてもドラッグ&ドロップするだけで、簡単にミックスができます。ダウンロードは以下のバナーから。


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1. ミキサートラックに名前/色をつける

実際に曲作りを始める前に、まずはミックスの下準備をしていきます。ミキサートラックを図のようにあらかじめ①Drum(赤)②Bass(青)③Instruments(緑)④Vocals(ピンク)⑤FX(紫)のように名前と色をつけておきます。こうすることで、どのミキサーに何が入っているのか探すムダが大幅に減ります。曲作りに夢中になっている時に、ミキサーの整理作業は集中力が途切れる原因になります。

 

2. BUSチャンネルを作っておく

先ほどのグループごとに、①Drum BUS ②Bass BUS ③Instruments BUS ④Vocals BUS ⑤FX BUSのように「まとめチェンネル」を作っておきます。こうすることでサイドチェーンがしやすくなったり、複数の楽器の音量をまとめて上げ下げでき、ミックスがしやすくなる、他にもCPUの負担を下げられるなどのメリットがあります。

 

3. 必ず使うエフェクトをあらかじめ読み込んでおく

  1. Low Cut EQ (Sub Bass以外)
  2. HP/LP フィルター
  3. コンプレッサー
  4. サチュレーション
  5. ボリュームオートメーション用プラグイン
  6. リバーブ
  7. サイドチェーン用プラグイン

これらはどのチェンネルにもあらかじめ読み込んでおきます。この7つはどんな音にも必ず使うエフェクトですが、何十ものチェンネルに毎回読み込むのは本当に骨が折れますからね。そして、マスターチャネルには

  1. アナライザープラグイン
  2. コンプレッサー(Ratioは1.2:0程度
  3. Limiter(Thresholdは-0dB
  4. サチュレーション

を読み込んでおきます。Limiterはあくまでも、圧縮はせずクリッピング防止用として使います。

参考コラム「マスターには何を挿す?」
マスターに初めからマスタリング用プラグインを読み込む人がいるかもしれませんが、それは間違いです。なぜなら強いコンプレッサーをかけると音の強弱がなくなり「正しいバランス」が聞けなくなるからです。まずはミックスのみに集中しましょう。

 

4. オートメーションを作っておく

先ほど読み込んだHP/LP(ハイパス/ローパス)フィルターや、ボリュームオートメーション用プラグインは、プレイリスト上にオートメーションクリップを作っておきます。これはFL Studioで曲作りをしている方ならわかるかと思うのですが、AbletonやCubaseとは違い、FL Studioでオートメーションを作るのは少し面倒ですよね。そこであらかじめ全てのミキサーのオートメーションを作っておきます。

 

5.大まかなアレンジメントを作っておく

これは曲作りをスムーズにするために行います。アレンジメントなんて毎回違うだろ!と思うかもしれませんが、例えばイントロやドロップなど、ある程度の展開は毎回同じですよね。そこで”Intro”や”Build Up”,”Drop”などセクションを作っておき、マーカーをつけておきましょう。こうすることで曲作りの最中に自分が今何をしているのかが明確になりますし、ミックスも優先順位をつけられるのでとても効率が良くなります。

 

6. ここまでのテンプレート販売中

ここまで、下準備を解説してきました。以上の作業は、全てのEDMプロデューサーに共通です。EDM Matrixでは以上全ての作業を設定済みのFL Studioのテンプレートを販売していますこちらからチェックしてみてください。

以上の準備を初めての方がやると、コンプレッサーやサチュレーションなどの値の設定の仕方や、Routingなど結構難しく感じられるかもしれません。そのような方はテンプレートを買って実際に動かしてみて、設定の仕方を学んでいただけるとありがたいですし、その方が早く理解できると思います。または、こちらから該当する記事を探してみても良いかもしれません。

 

7. サンプルやVstを読み込み作曲開始

これで下準備はできましたので、どんどん曲を作っていきましょう。サンプルやVstは、読み込んだら必ず名前と色を変更し、正しいチャネルにRoutingします。オートメーションやLow Cutなど7つの必須エフェクトは設定済みですので、ここからは思う存分曲作りに集中しましょう。

曲作りの仕方自体は、ジャンルが決まっていればこちらを参考にしてください。ジャンルがまだ決まってない方は、こちらの記事から自分のイメージに近いジャンルを探してみてください。

 

 8. まずはDrumとベースをミックスする

さて、曲作りがある程度形になったとします。ここからは実際に音のバランスの取り方を解説していきます。まず最初はDrumとベースをミックスします。Drumとベースはミックスの土台となるので、全ての工程の中で一番重要です。

ミキサーチャネルで「Drum BUS」と「ベース」以外を全てミュートしてください。そしてまずはKickを−10dB程度の音量で鳴らします。これはとても重要です。なぜならキックを-10dB以上の大きな音で鳴らすと、容易に全体のバランスが壊れるからです。

次にベースを一緒に鳴らし、サイドチェーンの度合いを調節しながら音量を合わせます。ベースとKickは周波数帯がカブっていますので、同時に鳴ると音圧が下がったり、濁ったミックスの原因になります。

Bassのミックスの基本は

  1. EQで300Hzあたりを削ってみたり、4000Hz以上をブーストしてみる
  2. ディストーションを強めてみる
  3. コンプレッサーを強めてみる
  4. 少しだけリバーブをかけてみる

です。これで気持ちの良いバランスを探しましょう。まだ2つしか要素はないので割とミックスは簡単なはずです。

Kickは±1dB以下のEQ以外は、何もエフェクトはかけない方が良いです。それでも満足がいかなければ、そもそものサンプルを替えましょう。

また、これら低音の中で100Hz以下の部分は、必ずモノにしましょう。(サイドシグナルなしの状態のこと)そうしないとミックスが濁る原因になります。

 

9. 残りの音を足していく

Drumとベースがしっかりミックスできて、グルーブが存在していれば、ここからははっきり言って簡単です。単純に音が小さすぎないように注意しながら、1つずつ上に重ねていくだけだからです。

  1. Panを少しずつ左右に振り分ける
  2. リバーブ・ディレイ・サチュレーションの量を調節する
  3. いらない周波数はEQでカットしておく
  4. サイドチェーンの度合いを調節する

といった事を必要に応じてやっていけば、もうほとんどミックスは完成です。

 

10. アレンジに合わせてオートメーションをかける

曲によっては、セクションごとに音量やフィルターを調節したい場合があると思います。そのために、あらかじめオートメーションクリップを作ってありました。ここでまとめてオートメーションをかけます。ちなみに、ドロップで単純にボリュームを3.0dBあげるだけでも、効果があったりします。オートメーションは、サボらずやれば非常に曲調が豊かにできます。

 

11. ステレオイメージを調整しよう

何もしないと曲は横方向への広がりが無くなりがちです。《準備編》で紹介した方法を用いて曲にステレオの広がりを与えましょう。また、逆に100Hz以下の超低音はモノにしておく事も忘れずに。

 

12. アナライザーと、リファレンス曲を用いて仕上げ作業

最後に、自分の曲と雰囲気が近い市販の曲をDAWに読み込みましょう。そして、アナライザーを用いながら周波数のバランスが市販の曲に近づくように±1.0dB程度のEQをかけます。大きすぎた楽器のボリュームを下げたり、オートメーションを調節しても良いでしょう。最後に、マスターのピーク音量が-6.0dBになるように全体のボリュームをまとめて調節します。これでミックス作業は終了です。次はマスタリングへと進みますよ。ちなみに、最終ミックスのプロジェクトは、しっかりバックアップを取ることも忘れずに!

 

《テクニック編》EDM特有のミックス技術

ここまでは、EDMだけでなく、どんなジャンルの曲のDTMでも使える技術を紹介しました。ここからは、EDMらしさを作っている特有のテクニックを紹介していきます。

 

1. Sidechain Reverb

これはReverbのWet値をオートメーションすることで、疾走感のあるビートを作る技術です。かなりかっこいいので聞いてみてください。

 

2. Reverse Reverb

これはよくボーカルに使われます。リバーブのテイルを逆再生し、前にくっつけることで、かっこいい雰囲気を出せます。

 

3. Pre Clap

クラップは、Kickと同時にならすとダサいです。少しだけ前にずらすことでずっとかっこよく聞こえます。

 

4. LFO Synth

Padなどの音は、揺らすことでかっこよくなります。LFO値をオートメーションをします。

 

5. Vocal Chop

ボーカルのサンプルを刻み、ピッチを変えることで流行りの音を作れます。

 

6. Shuffle Beat

規則正しいビートはつまらないです。少しだけタイミングをずらし、グルーブを作るのがShuffle機能です。

 


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