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結論から言うと、ヘッドホンだけで制作し、録音もしないならオーディオインターフェースはなくても曲は作れます。ただ、モニタースピーカーを鳴らしたい人、歌や楽器を録りたい人、音の遅れ(レイテンシー)に悩んでいる人には必須の機材です。この記事では、オーディオインターフェースの役割と選び方、そして2026年時点で買える現行モデルのおすすめ5機種を紹介します。

この記事でわかること

  • オーディオインターフェースが必要な人・なくてもいい人
  • 失敗しない選び方の5つのポイント
  • Yamaha URX22C、Focusrite Scarlett 第4世代など、現行のおすすめ5機種

オーディオインターフェースは本当に要るの?

オーディオインターフェースは、スピーカーで正確に音を確認したり、録音したりするなら必要です。

オーディオインターフェースとは、パソコンの中の音のデジタルデータを、ヘッドホンやスピーカーで聴けるアナログ信号に変換したり、逆にボーカルや楽器のアナログ信号をデジタルデータに変換したりする機材のことです。

EDM制作でオーディオインターフェースを使うメリットは、主に次の4つです。

  1. モニタースピーカーをつなげられる
  2. ボーカルや生楽器を録音できる
  3. 専用ドライバーで音の遅れ(レイテンシー)を小さくでき、パソコンの負荷も安定しやすい
  4. パソコン内蔵の出力より、ノイズの少ないクリアな音で聴ける

逆に、「ヘッドホンだけで作る」「生楽器の録音はしない」「レイテンシーも気にならない」という方には、今すぐは必要ないかもしれません。

ただし注意したいのは、モニタースピーカーで音を確認しないと、音の立体的な位置(定位や奥行き)を把握するのが難しくなるということです。質の高いミキシング・マスタリングをしたい方には、ヘッドホンに加えてスピーカーでもモニターすることをおすすめします。スピーカー選びは「DTMにおすすめのモニタースピーカー」で解説しています。

必要な人・なくてもいい人

こんな人は判断
モニタースピーカーで鳴らしたい必要
歌・ギター・マイクで録音したい必要
MIDIキーボードを弾くと音が遅れて気持ち悪いあると改善しやすい
ヘッドホンだけで打ち込み中心、録音なしなくても始められる

この記事の手順は FL Studio Template Pro に設定済みです。 詳細を見る →

オーディオインターフェースの選び方 5つのポイント

選ぶときに確認したいのは、次の5点です。

  1. Bit Depth(ビット深度)& Sampling Rate(サンプリングレート)
  2. 入力数・出力数
  3. 入力・出力の端子の形
  4. iPhone / iPad への対応
  5. 付属ソフトウェアの有無

解像度のアイコン

1. Bit Depth & Sampling Rate

EDM制作なら、24bit / 48kHz 以上に対応していれば十分です。

Bit Depth と Sampling Rate は、アナログとデジタルを変換するときに、音の強さをどれだけ細かく記録するか(Bit Depth)と、1秒間に何回記録するか(Sampling Rate)を表します。数値が高いほど、元の音との差が小さくなります。高解像度のテレビも、拡大すれば点の集まりでできているのと同じイメージです。

目安として、CDの規格は 16bit / 44.1kHz です。制作時は 24bit / 48kHz がよく使われます。また、Sony公式サイトによると、ハイレゾ音源は「96kHz/24bit」や「192kHz/24bit」が主流とされています。ハイレゾ音源のリスニングも楽しみたい方は、96kHz 以上に対応したモデルを選ぶとよいでしょう。

筆者は 24bit / 192kHz 対応(ハイレゾ対応)のオーディオインターフェースを使っていますが、そこまでの解像度がEDM制作に必要かと言われれば、「あれば良い」くらいです。サンプリングレートを上げるほどパソコンの負荷も増えるので、24bit / 48kHz 以上あればEDM制作ではほとんど困りません。最近は 32bit 対応のモデルも増えていますが、これも「あれば安心」程度に考えてOKです。

入出力のアイコン

2. 入力数・出力数

個人のEDM制作なら、入力2・出力2(2イン2アウト)のモデルで十分です。

オーディオインターフェースの入出力数の違いを示す図

入力数・出力数は、同時に何本の音を録音できるか、何系統のスピーカーへ出力できるかを表します。例えば、ギターとボーカルを同時に録音したいなら、入力は最低2つ必要です。スピーカーは普通1ペアなので、出力は1系統(ステレオ2ch)あれば大丈夫です。

また、ヘッドホン端子は別に付いていることが多いですが、念のため確認しましょう。ヘッドホン端子が2つあるモデルは、誰かと一緒に作業するときに便利です。

端子のアイコン

3. 入力・出力の端子の形

自分が使うマイク・楽器・スピーカーの端子に合っているかを確認しましょう。

入力端子は、使う機材によって次のものが必要です。

  • コンデンサーマイク:XLR端子(またはコンボ端子)+ファンタム電源(48V)
  • ダイナミックマイク:XLR端子(またはコンボ端子)
  • エレキギター・ベース:Hi-Z(ハイインピーダンス)対応のフォーン端子

「コンボ端子」は、XLRとフォーンのどちらのプラグも挿せる端子です。最近のエントリーモデルはほとんどがコンボ端子を採用しています。

出力端子は、使うモニター機器によって次のものを確認します。

  • モニタースピーカー:TRSフォーン(バランス)端子が主流。古い機種や家庭用スピーカーではRCA端子のものもあります。
  • ヘッドホン:標準フォーン端子(6.3mm)。ミニプラグのヘッドホンは変換プラグを使います。

さらに、ハードウェアのMIDI機器を使う方は、MIDI入出力端子があるかも確認しておきましょう(USB接続のMIDIキーボードなら不要です)。パソコン側の接続端子(USB-C か USB-A か)もチェックしておくと安心です。

iPhone・iPadのアイコン

4. iPhone / iPad に対応しているか

iPad などのモバイル端末でも制作したい人は、iOS / iPadOS 対応のモデルを選びましょう。

対応モデルなら、iPad の音を高音質で録音・出力したり、iPad の音楽アプリをパソコンと同じようにオーディオインターフェース経由で使ったりできます。USB-C 端子の iPad ならケーブル1本で接続できることが多く、Lightning 端子の端末では変換アダプターが必要です。バスパワー(USB給電)で動くかどうかはモデルによって違うので、モバイルで使う予定がある方は公式の対応表を確認してください。

付属ソフトのアイコン5. 付属ソフトウェアがあるか

オーディオインターフェースには、DAWの簡易版やプラグイン、サンプルパックが付いてくることがあります。全体の予算を抑えたい方は、付属ソフトの内容も比較しましょう。ただし、付属のDAWは機能が制限された「LE」「Lite」版であることが多いです。FL Studio で作るなら、本体は別に用意するのが基本です(FL Studioを安く買う方法)。

まとめのアイコン

選び方のまとめ

ポイントEDM制作での目安
Bit Depth & Sampling Rate24bit / 48kHz 以上
入力数・出力数入力:同時に録りたい楽器の数/出力:基本は1ペア(スピーカーの数)
端子の形自分のマイク・ギター・スピーカーの端子を確認
iPhone / iPad 対応モバイルでも制作したいなら確認
付属ソフトウェア予算を抑えたいなら内容を比較

以上を踏まえたおすすめ5機種を紹介します。

おすすめのアイコンEDM制作におすすめのオーディオインターフェース5選【2026年版】

迷ったら、1の Yamaha URX22C か 3の Focusrite Scarlett 第4世代を選べば大きな失敗はありません。価格はセールなどで変動するので、最新の価格は販売ページで確認してください。

機種解像度(最大)入出力こんな人に
Yamaha URX22C32bit / 192kHz2イン / 2アウト+MIDI迷ったらこれ。DSPエフェクト付き
Behringer UMC2248kHz2イン / 2アウトとにかく安く始めたい
Focusrite Scarlett Solo / 2i2(第4世代)24bit / 192kHzSolo:2イン / 2アウト
2i2:マイク入力2系統
付属ソフトも重視したい
Apogee Duet 324bit / 192kHz2イン / 4アウトMac・iPadで持ち運んで使いたい
Universal Audio Apollo Twin X USB24bit / 192kHz10イン / 6アウト予算に余裕があり、UADプラグインを使いたい(Windows専用)

1. YAMAHA(ヤマハ)/ URX22C

おすすめポイント:迷ったらこれ。手ごろな価格で必要な機能がそろい、iPad でも使えます。

以前この記事で1位にしていた Steinberg UR22mkII の流れをくむモデルです。2025年10月に Steinberg のハードウェアが Yamaha ブランドへ移り、UR22C は「URX22C」として生まれ変わりました。

この商品を買うメリット

  1. 最大 32bit / 192kHz に対応
  2. 本体のDSPで、REV-X リバーブやチャンネルストリップを遅延なくかけ録りできる
  3. MIDI入出力付き。iPad とも接続できる
  4. DAWの Cubase AI と、iPhone / iPad 用の Cubasis LE が付属(付属内容は販売ページで確認)

この商品を買うときの注意点

  1. USB 2.0 端子で使う場合は、別売りの電源アダプターが必要
  2. マイク入力は2つまでなので、3つ以上の同時録音はできない

サウンドハウスで URX22C を見る

2. BEHRINGER(ベリンガー)/ UMC22

おすすめポイント:とにかく費用を抑えて始めるならこれ。今回紹介する中で最も手ごろなモデルです。

以前紹介していた UM2 の上位にあたる、同じ U-PHORIA シリーズのモデルです。MIDAS設計のマイクプリアンプを1基搭載し、ファンタム電源にも対応しています。

この商品を買うメリット

  1. 価格が手ごろで、最初の1台として試しやすい
  2. コンボ端子(ファンタム電源対応)と Hi-Z 対応の入力を備え、マイクもギターも録れる

この商品を買うときの注意点

  1. サンプリングレートは最大48kHz。ハイレゾ録音には対応していない
  2. マイクプリアンプは1基なので、コンデンサーマイク2本の同時録音はできない
  3. 販売ページの対応OS表記が古い場合があるので、最新の対応状況はメーカーサイトで確認

サウンドハウスで UMC22 を見る

3. FOCUSRITE(フォーカスライト)/ Scarlett Solo・2i2(第4世代)

おすすめポイント:手ごろな価格で音質が良く、すぐに使える付属ソフトが多いのが決め手です。

以前紹介していた Scarlett Solo(第2世代)の現行モデルです。マイクを1本だけ使うなら Solo、マイク2本やマイク+ギターを同時に録りたいなら 2i2 を選びましょう。

この商品を買うメリット

  1. 24bit / 192kHz に対応。ダイナミックレンジ120dBのコンバーターを搭載
  2. Focusrite の ISA プリアンプの質感を再現する「Air」モード付き
  3. Ableton Live Lite などのソフトやプラグインが付属(付属内容は時期・販売店で変わるので購入前に確認)
  4. USB-C 端子の iPad でも使える

この商品を買うときの注意点

  1. Solo はマイク入力が1つだけ。マイク2本の同時録音には 2i2 が必要
  2. URX22C のようなDSPエフェクトは内蔵していない

サウンドハウスで Scarlett Solo(第4世代)を見る

サウンドハウスで Scarlett 2i2(第4世代)を見る

4. APOGEE(アポジー)/ Duet 3

おすすめポイント:高品質なサウンド × コンパクトさ × Mac・iPad との相性の良さ。

以前紹介していた Duet for iPad and Mac の後継モデルです。手のひらサイズの本体に、Apogee らしい上質なコンバーターとマイクプリアンプを詰め込んでいます。

この商品を買うメリット

  1. 24bit / 192kHz 対応。マイクプリアンプ2基と、スピーカー用のバランス出力・ヘッドホン出力を装備
  2. USBバスパワーで動き、USB-C の iPad にも対応
  3. 本体のハードウェアDSPで、Symphony ECS Channel Strip を遅延なくかけ録りできる
  4. コンパクトで持ち運びやすく、Mac や iPad と組み合わせやすい

この商品を買うときの注意点

  1. 今回紹介する中では価格が高め
  2. 入出力の一部は付属のブレイクアウトケーブルや別売りの Duet Dock を使う。セット内容によって付属品が違うので、購入前に確認
  3. Windows 10 以降にも対応しているが、Mac・iPad との組み合わせのほうが情報が多い

サウンドハウスで Duet 3 を探す

5. UNIVERSAL AUDIO(ユニバーサルオーディオ)/ Apollo Twin X USB

おすすめポイント:予算に余裕があるなら、一番おすすめしたい。名機をモデリングしたUADプラグインを、かけ録りでも使えるのが唯一無二です。

以前紹介していた Apollo Twin USB の後継にあたる、Windows 用の USB 接続モデルです(Mac で使うなら Thunderbolt 接続の Apollo Twin X を選びます)。

この商品を買うメリット

  1. 本体内蔵の UAD-2 DSP で、ビンテージ機材を再現した UAD プラグインをほぼ遅延なく使える
  2. Unison 対応のマイクプリアンプで、ビンテージのプリアンプの質感を再現できる
  3. 10イン / 6アウトと入出力が多い

この商品を買うときの注意点

  1. Windows 専用(USB 3.0 接続)
  2. 価格が高いので、最初の1台としてはオーバースペックになりやすい

同じ Universal Audio の手ごろなシリーズとしては、2026年10月に「Volt」シリーズの新モデル(Volt Gen 2 / Volt Max)が発表されています。国内での発売時期や価格は、販売ページで確認してください。

サウンドハウスで Apollo Twin X USB を見る

番外編:Audient iD4 MKII

ヘッドホン端子が2つあり、金属製の頑丈なボディが特徴の2イン2アウトモデルです。24bit / 96kHz 対応で、USB-C のバスパワーで動きます。シンプルで音の良い1台が欲しい方の候補になります。

サウンドハウスで iD4 MKII を見る

以前紹介していたモデルを持っている方へ

旧モデルを持っているなら、慌てて買い替える必要はありません。この記事の初版で紹介していた機種は販売終了になったものがありますが、パソコンのOSとドライバーが対応している限り、EDM制作には今でも十分使えます。

以前紹介していたモデル現行の後継・代わりのモデル
Steinberg UR22mkII
Steinberg UR22mkII
Yamaha URX22C
Behringer UM2
Behringer UM2
Behringer UMC22
Focusrite Scarlett Solo 第2世代
Focusrite Scarlett Solo(第2世代)
Focusrite Scarlett Solo(第4世代)
Apogee Duet for iPad and MacApogee Duet 3
Universal Audio Apollo Twin USBUniversal Audio Apollo Twin X USB

買い替えを考えるタイミングは、「最新のOSでドライバーが提供されなくなった」「入力数が足りなくなった」「USB-C で直接つなぎたい」といった、はっきりした不満が出たときで十分です。

よくある質問

パソコンのイヤホン端子だけでEDMは作れますか?

作れます。打ち込みだけなら、まずはヘッドホンとパソコンだけで始めて問題ありません。音の遅れが気になったり、スピーカーや録音が必要になったりした時点で、オーディオインターフェースを追加すれば大丈夫です。

サンプリングレートは何kHzで作ればいいですか?

EDM制作なら 44.1kHz か 48kHz で十分です。高くするほどパソコンの負荷とファイルサイズが増えるので、特別な理由がなければこのどちらかを選びましょう。

MIDIキーボードもオーディオインターフェースにつなぐ必要がありますか?

USB接続のMIDIキーボードなら、パソコンに直接つなげばOKです。オーディオインターフェースのMIDI端子は、5ピンのMIDIケーブルで接続するハードウェア機器のためのものです。MIDIキーボード選びは「MIDIキーボードの選び方」を参考にしてください。

まとめ

  • スピーカーで鳴らす・録音する・レイテンシーを減らすなら、オーディオインターフェースは必要
  • EDM制作なら「24bit / 48kHz 以上・2イン2アウト」で十分。端子と付属ソフトも確認する
  • 迷ったら Yamaha URX22C か Focusrite Scarlett(第4世代)がおすすめ

機材をそろえたら、次はモニター環境を整えましょう。

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