プラグインって何を選べば良いの?

今回の記事では、EDM制作用のVSTプラグイン(Effect)を買うにあたって、

  • Effectプラグインとは何か?
  • それぞれのエフェクトの役割
  • おすすめの人気Effectプラグイン

の3点を紹介して行きたいと思います。それでは早速、始めましょう!

 


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VSTプラグインとは何か

プラグインとは、簡単に言えば「PC上の仮想の楽器やスタジオ機材」のことです。PCで扱うときの主な規格がVSTというので、VSTともよく呼ばれます。このVSTプラグインには種類が2つあって、

  • Instrumentプラグイン
  • Effectプラグイン

に分かれています。その中でも今回はEffectプラグインを紹介していきます。Effectプラグインの役割は、すでにDAW上に存在する音を、調整したり特殊効果をかけたりすることです。まずはそもそもEffectにはどんなものがあるのかを紹介していきたいと思います。Effectの種類は、重要なものから順番に

があります。では次に、それぞれが何をするエフェクトなのか、また、海外プロデューサーの間でどんなプラグインが最も人気なのかを説明していきます。

EQ

EQはミックスの要?

EQとはイコライザーのことで、簡単に言うと、高い音と低い音のバランスを整えるエフェクトのことです。EQは音作りとしても、また、聴きやすいミックスダウンを作ると言う意味でも、一番重要なエフェクトと言われています。具体的なEQの使い方は、例えばボーカルの音が不明瞭な音であれば300Hzあたりを削る、Bassに迫力が足りなければ4000Hzを増やすなどがあります。

もし「そもそもEQの仕組みがよくわからない」だとか「実際にスタジオではどのようにEQを使っているの?」と思った方がいらっしゃれば、以下の記事が参考になるかと思います。

EDMプロデューサーの間では、基本的にはDAW内蔵のEQが使われています。ただ、1つ大人気の追加プラグインがあり、それは、

です。かなり細かいところまで作り込まれており、かゆいところに手が届く、素晴らしいEQです。特に、個人的には特定の周波数だけを分離して聴ける機能が、ミックスをする時に本当に役立っています。ただ、何度も言いますが基本的にはDAW内蔵のEQでも十分に仕事をしてくれますので、余裕が出てきたら買うと良いかと思います。

コンプレッサー/リミター/マキシマイザー

大小差がない方が聴きやすい

コンプレッサーとは「音を圧縮する」エフェクトのことです。例えば、ボーカルがサビだけ大きな声で歌っていたため、イントロが小さすぎて聞こえない時などに活躍します。声の大きさの大小差を小さくしてくれるので、全体として聞きやすくなり、おまけに全体を通して音圧(=迫力)が上がります。他にも、かなり短い時間での大小差を変えることで、KickやSnareなどのトランジェント処理(※アタック感のこと)としても使ったりします。

ちなみに、リミターやマキシマイザーは、コンプレッサーの極限バージョンで、音を圧縮しきってしまう効果があります。これによって音圧を極限まであげていくことができますので、特にマスタリングで活躍します。ちなみにマルチバンドコンプレッサーとは、EQと融合したコンプのことで、周波数帯ごとに分離して圧縮の強弱を調節することができます。これは、周波数帯ごとに特徴が違ってくるドラムの音や、全体の音を扱うマスターチャンネルに主に使います。

もし「そもそもコンプレッサーの仕組みがわからない」「実際に制作でどうやって使えばいいかわからない」と言う方がいらっしゃっれば、以下の記事が参考になるかと思います。

コンプレッサー系のプラグインは、機種によってノイズや圧縮の仕方にクセが出やすく、人によって好みの違いが出やすいです。EDMプロデューサーの間でよく見かける追加プラグインは、

・コンプレッサー

・マルチバンドコンプ

・リミター/マキシマイザー

あたりかと思います。ちなみにこれらのプラグインは私は全て持っていて、どれも素晴らしい働きをしてくれるのですが、なぜか私は無料だったOTTを結局一番好きで使っています。どんな音にも、単純にOTTを入れるだけで前に出てきてくれて、ミックス中ではっきりと聞こえるようになるんですよね。素晴らしいプラグインですので、もしまだダウンロードしていなければ、ぜひ使ってみると良いかと思います。

サチュレーション/ディストーション

超大物になる前夜

上は、あのAudienが一躍有名になった曲、”Wayfarer“のリリースの直前の本人のツイートです。Wayfarerは特にベース音がクリスピーで迫力があり、非常に質の高いサウンドです。この曲より前のメジャーリリースは例えば”Eleven Eleven“がありますが、残念ながらまだ完璧とは言えないサウンドです。つまり、ディストーションは初心者プロデューサーがなかなか気づかない、プロっぽいサウンドになるかどうかの分かれ目になりやすい重要なエフェクトなのでしょう。

そもそもディストーションとは、音を歪める、つまり「音を壊して汚くする」プラグインです。これだけを聞くと絶対に使うべきでないように感じますが、ここでポイントになるのが「少しだけ使う」ということです。少しだけ音を汚すと、なぜか人間にとっては、音が自然に聞こえるようになるのです。オーディオマニアがよく使う表現である「温かい音、アナログサウンド」になります。実際にご自身でも、ディストーションプラグインで様々な設定を試して見て、実感してみると納得してもらえるかと思います。プロデューサーの間でよく見かけるプラグインは、

あたりかと思います。個人的にはSaturnかDecapitatorあたりが一番万能でどんなタイプのディストーションもこなしてくれるな、という印象です。そのほかは一気に音の印象を変えてくれるので、RiddimやNeuro系を作るプロデューサーには必須なのかなと思います。もう一度言いますが、”Keep it Subtle. (少しだけにとどめる。) “これがディストーションでは重要です。

リバーブ

空間の広さはどのくらい?

リバーブとは、「反響効果」のことです。普段音を聞く時、いきなりプツっと切れることはないはずです。必ず部屋の壁や地面に反射して、反響しますよね。つまり元の音には常に少し「フェードアウトする尻尾」がつくのです。これはEDM制作でも非常に重要です。例えば、もしスネアのサンプルにリバーブをかけないと、人間は「このスネアはどこで鳴っているんだ?」と不自然に感じます。リバーブの基礎知識を固めたい方、具体的な使い方のコツを知りたい方は、以下の記事が参考になるかと思います。

リバーブプラグインはたくさん種類があるのですが、EDMプロデューサーの間では、ほとんどの場合、

が使われることが多いです。全部Valhalla社製ですが、私が今までみたプロデューサーでは、ほとんどの人がValhallaを使っていました。私もValhallaを使っていますが、Valhalla社のリバーブは本当に質が高いです。なので例外としてリバーブに関してだけは、お金を出しても手元に置いておく価値はあると思います。

ディレイ

Delay=やまびこ効果

ディレイはリバーブとセットで空間表現エフェクトと言われ、山びこのような効果を作るエフェクトです。山の頂上で皆がやる「ヤッホー!・・・ヤッホー!・・・(音が小さくなっていく)」というやつです。ただ、実際にディレイ使う理由は、空間表現をすると言うよりは、曲のグルーブ感を増やすためだったり、何もない空白時間を埋めると言うことの方が大きいです。例えば、Rameses B – We LoveではDelayがうまく活用されています。ボーカルやPluckなど局所にディレイをかけることで、より一層グルーブのあるトラックになっています。

Delayは機能自体は理解しやすいのですが、適当に使いすぎると、ミックスをごちゃごちゃにしやすいと言う欠点があります。その辺りを含めて、Delayの基本や具体的な扱い方を学びたい方は以下の動画が参考になるかもしれません。

上の動画を見てもわかるとおり、エフェクトの性質上、ディレイはプラグインによって違いはあまりありません。なのでプロデューサーは基本的にDAW内蔵のディレイを使うことが多いです。ただ、たまにアナログ感を足してくれる

を好んで使う方もいらっしゃいます。もし興味があれば試してみると良いかと思います。

サイドチェーン

EDMといえば、このエフェクト

サイドチェーンとは何か、皆さんは知っていますか?EDM制作では非常に有名なテクニックで、簡単に言うと「キックがなった時だけ、他の楽器のボリュームを下げたいときに使う」エフェクトです。ほとんどのEDMで使われてますが、分かりやすいのはIllenium – Fortressです。キックが鳴る度に他のシンセの音が消えています。

サイドチェーンのメリットは、キックがはっきり聞こえるようになったり、グルーブ感が出るといった点です。ミックスという意味では非常に便利ですが、使いすぎると聞きづらくなったりとデメリットもありますので、注意です。

サイドチェーンのやり方はたくさんあるのですが、簡単なものから順番に言うと

  1. 専用のプラグインを使う
  2. ボリュームオートメーションを作る
  3. コンプレッサーの内蔵機能を使う

などがあります。これらの詳しいやり方についてはステップ3で詳しく説明していきます。ここで紹介するのは、1つ目の、プラグインを用いたサイドチェーンになります。ミキサーに挿すだけで、BPMに沿って拍子の始まりだけボリュームが小さくなります。そのおかげで自動的にサイドチェーンができます。プロデューサーの間で人気なのは、

の3つが主となっています。Kickstartは、開くと同時にNicky Romeroが使っていたプリセットが読み込まれるので、使うのが非常に簡単です。LFO ToolやVolume Shaperは、細かい調整ができ、柔軟性があります。ちなみにFL Studioに内蔵されているGross Beatも同じことをしてくれます。

ステレオイメージ

頭の周りを駆け巡る音

プロの曲をヘッドホンなどで聞いていて、「なんでこんなに音が広いんだ?」と疑問に思ったことはありませんか?例えばwhysp x underscores – regretful(視聴はイヤホン推奨)は、最高峰のステレオイメージを持っています。実はこのようなエフェクトは、単純にPanを振るだけでは対応することができません。もっと素早く、短い時間の間にPanを動かす必要があるんですね。これは、海外でHaas Effectと呼ばれています。プロデューサーは主に、

といったプラグインを使うことが多いです。ステレオ感に物足りなさを感じるようになったら買うと良いかもしれません。

    アナライザー

    百聞は一見に如かず?

    ここからは必須のプラグインという訳ではないですが、使えると確実に便利なプラグインを紹介します。アナライザーとは、その名の通り音を「分析する」プラグインのことです。普段は耳で判断している、周波数のバランスやステレオ感の広さを、目で確認できるようになります。そのため、自分のミックスに客観的な視点を持てるようになります。これに関していえば、ほとんどのプロデューサーは

    を使っていると思います。有料のWavesのPAZ AnalyzerやiZotopeのOzone Insightなども使えますが、個人的には、SPANで十分仕事はしてくれると感じています。

    ピッチ補正

    いわゆる、ケロケロボイス

    「オートチューン」という言葉を聞いたことがある人は多いでしょう。CDではオートチューンのおかげで完璧な音程の歌手が、生放送で歌った途端に残念になるやつです。ピッチ補正とはつまり、曲のキーに合うように、音の高低を調整できるエフェクトのことです。これはボーカルにはもちろん使えますし、ドラムや楽器のサンプル素材を曲のキーに合わせて使いたい時にも使えます。最近ではラッパーがアクセントに頻繁に使っている印象です。プロデューサーの間では、

    が標準装備となっています。ボーカルをよく使う人は持っておくと良いかもしれません。

    トランジェント補正

    アタック&リリース

    トランジェント補正とは「音の始まりと終わりを調整する」エフェクトです。例えば、キックをもっと短く、タイトにしたい場合。この時はサンプルの終わりをカットします。あるいは、ボーカルのサ行が耳に痛い場合。この時はサンプルの始まりをカットします。このようにドラムなど短い音の長さ調整や、細かい出だしの音量調整に便利なのがトランジェント補正プラグインです。プロデューサーの間では主に、

    が使われることが多いです。ドラムやボーカルの音作りにこだわりたい人は持っておくと良いかも知れません。

    モジュレーション

    音作りを楽しもう

    最後に紹介するのは、特殊な音作り用のエフェクトです。ミックスのためではなく、音を面白くするために使うことが多いです。種類としては、コーラスやフランジャー、ボコーダーなどがあります。

    Chorus(コーラス)は音をカラフルかつワイドにしてくれます。Padによく使われるエフェクトです。Flanger(フランジャー)は音をうねらせてくれるエフェクトです。どんな音?という方は、Madeon – Cut The KidのイントロのPadを聞いてみてください。少しファンキーで近未来的な印象になるのが特徴です。Vocoder(ボコーダー)は、Daft Punkの専売特許の音と言っても良いかもしれません。いわゆる「ロボットボイス」です。どんな音?という方はZedd – Done With Loveのイントロを聞いてみてください。これらのエフェクトは、どのDAWにも大抵十分な機能を持ったプラグインが入っていますので、追加で買う必要はないかと思います。音作りの幅を広げてくれますので、覚えておくと良いでしょう。

    以上で、エフェクトプラグインの使い方・おすすめプラグインの紹介を終わりたいと思います。プラグインを買うときはAmazon、サウンドハウス、楽天など複数サイトでカスタマーレビューを見るのを忘れずに。あなたの相棒となるプラグインが見つかると良いですね。

    それではまた、次の記事でお会いしましょう。Happy Producing<3

     


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