
ミックス中、「音量は大丈夫?」「左右に広がっている?」「低音が出すぎていない?」と迷うことはありませんか。FL Studio純正のWave Candyを使えば、こうした疑問を目で見て確認できます。この記事では、Wave Candyの4つのモードの見方と、EDM制作での活用法を解説します。
この記事でわかること
- Wave Candyとは何か、何が分かるのか
- ピークメーター・ベクトルスコープ・スペクトラム・オシロスコープの見方
- ミックスやマスタリングでの使いどころと、ほかの人気アナライザー

Wave Candyとは何か
Wave Candyとは、一言で言えば「音を視覚化する」プラグインです。オーディオは、基本的に次の3つの情報でできています。
- 音量(dB)
- ステレオ情報(左右の広がり)
- 周波数バランス(Hz)
曲作りの間は、常にこれらの情報を確認しながら、目指す音に近づけていきます。Wave Candyは、この3つの情報をリアルタイムで分析し、分かりやすく画面に表示してくれます。
モニタリングというと難しそうに聞こえますが、この3つを押さえれば、ミックスの判断が確実にしやすくなると考えればOKです。もちろん最後に判断するのは耳ですが、目で確認できると、ヘッドホンやスピーカーの癖に惑わされにくくなります。
この記事の手順は FL Studio Template Pro に設定済みです。 詳細を見る →
Wave Candyの基本の使い方
Wave Candyは、ミキサーのエフェクトスロットに挿して使います。確認したいトラック(曲全体ならMaster)に挿すだけです。
- 確認したいミキサートラックの空きスロットに、Wave Candyを読み込む
- 表示部分を右クリックするか、下部のタブでモードを切り替える
- ウィンドウの大きさや形を自由に変えて、画面の見やすい場所に置いておく
表示モードを「Auto」にすると、ウィンドウの形に合わせてモードが自動で切り替わります。縦長にするとピークメーター、横長にするとオシロスコープになります。複数の項目を同時に見たいときは、Wave Candyを2つ以上挿して、それぞれ別のモードにすると便利です。
4つのモードの見方
| モード | 分かること | 主な使いどころ |
|---|---|---|
| ピークメーター | 音量(dB) | ヘッドルームの確認、楽器ごとの音量バランス |
| ベクトルスコープ | 左右の広がり、位相 | ステレオ感の確認、モノラルにしたときの問題チェック |
| スペクトラム | 周波数ごとの音量の変化 | 低音の出すぎ、帯域のぶつかりの確認 |
| オシロスコープ | 波形の形 | キックとベースの波形の重なり、音の形の確認 |
ピークメーター(Meter)

ピークメーターでは、音量を細かいレベルで確認できます。ミックス時にヘッドルーム(音量の余裕)が残っているか確認したいとき、楽器ごとのバランスを数字で見たいとき、コンプをかけて音量の変化が小さくなったかを確認したいときなどに使えます。
メーターの方式は、Peak、RMS、VUなどから選べます。ITU-R BS.1770という方式を選ぶと、人が感じる音の大きさ(ラウドネス)に近い値を長い時間で測れるので、マスタリングの確認に向いています。
ミキサーとは別に表示できるので、画面のどこかに常に貼り付けておけば、わざわざミキサーを開かなくても音量を確認できます。
ベクトルスコープ(Vectorscope)

ベクトルスコープでは、音がどれだけ左右に広がっているかを確認できます。ステレオ情報のない(モノラルの)音は、中央の縦線にしか表示されません。左右に大きく広がるほど、表示も横に広がります。
音が中央に寄りすぎているなら、ステレオイメージを広げる工夫をしましょう。方法やプラグインは、
で紹介しています。逆に、表示が横に寝すぎている場合は、位相の問題でモノラル再生時に音が消えることがあるので注意してください。
スペクトラム(Spectrum)

スペクトラムでは、周波数ごとの音量の変化を、時間の流れに沿って見られます。普通のEQの画面では分からない、時間とともに変わる様子を確認できるのが特長です。
マルチバンドコンプやダイナミックEQの効き具合の確認と相性がよいでしょう。鍵盤(Piano keyboard)を表示する設定にすると、ベースやキックの音程も確認しやすくなります。
オシロスコープ(Oscilloscope)
オシロスコープでは、音の波形そのものを表示できます。キックとベースの波形の重なり方や、サイドチェーンがどのくらいかかっているかを目で確認したいときに便利です。
詳しい設定項目は、Image-Line公式マニュアルで確認できます。
参考:海外で人気のアナライザープラグイン
最後に、FL Studio純正以外のモニタリングプラグインも紹介しておきます。海外のプロデューサーの間でよく使われているのが、
- Voxengo SPAN(無料)
です。有料のものでは、WavesのPAZ AnalyzerやiZotopeのInsight 2なども使えます。ただ個人的には、SPANで十分仕事をしてくれると感じています。アナライザーの選び方は、アナライザーの使い方・おすすめプラグインで詳しく解説しています。
よくある質問
Wave Candyはどこに挿せばいいですか?
曲全体を確認するならMasterトラックの一番最後、特定の楽器を確認するならその楽器のミキサートラックに挿します。
Wave Candyで見た目が良ければ、ミックスはOKですか?
目安にはなりますが、最終的な判断は耳で行いましょう。リファレンス曲にも同じようにWave Candyを挿して、表示を見比べるのがおすすめです。
まとめ
- Wave Candyは、音量・ステレオ・周波数を目で確認できるFL Studio純正プラグイン
- ピークメーター・ベクトルスコープ・スペクトラム・オシロスコープの4つを使い分ける
- 見た目は目安。リファレンス曲と比べながら、最後は耳で判断する
周波数の調整はParametric EQ 2の使い方、ミックス全体の流れはEDMのmixのやり方もあわせてどうぞ。

ミックスとマスタリングのチェーン、アレンジ、オートメーションを設定済みのFL Studio用プロジェクトテンプレート。メロディを打ち込むところから始められます。
- FL Studio 純正プラグインだけで動作(追加購入不要)
- 4つのマクロノブで曲全体の質感を調整
- 購入後すぐダウンロード・アップデート無料