どうすればパンチのあるドラム音を作れるの?

どうすればパンチがあって、グルーブ感のあるドラムサウンドを作れるのでしょうか?ドラムはEDMの心臓部分。人が踊りたくなるのは、ドラムが作るグルーブのおかげです。また、楽曲の中で一番鳴る回数が多いKickが含まれているのもドラム。ドラムの品質は曲全体の品質を左右します。今回紹介するコツは、全部で11個用意してありますので、早速、始めましょう!

 


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1. 高品質なサンプルを使う

まずドラムビートを作る前に、サンプルが高品質なものかどうかを確認しましょう。ドラムの音の80%はこのステップで決まります。高品質なサンプルとは、必ずしも有料という意味ではありません。無料でも、そのジャンルにあった音で、WAVファイルならば問題ありません。Splice.comCymaticsで、だいたい自分のジャンルやイメージに近い音を10個以上は探しておきます。そして実際曲を作りながら、入れ替えてベストなサンプルを探します。

さらに詳しいサンプルパックの情報は以下の記事を参考にして下さい。

2. ピッチを合わせる

次は、ドラムのピッチを合わせます。前提知識ですが、どんな楽曲にも大抵、「キー」があります。そしてその「キー」にない音を鳴らすと、人間は音が「外れた」と感じます。これは特にスネア・トムなどでは目立ちやすいので、そこだけでも曲のキーのルート音か、5thの音にしておきます。できれば他のKickやHatもやることが望ましいです。上の動画では、DYROがドラムをチューニングする方法を詳しく解説しています。

3. Hatはヒューマナイズする

↑退屈なHihat…

これはDAW初心者は本当にやってしまいがちなのですが、上の図のように、ハイハットをピアノロールやステップシーケンサーに打ち込んで、終わりにしていませんか。実は、まだやる事があります。今、ドラム音はグリッド上ピッタリのところで鳴ってしまっている状態ですが、これは現実のドラムならありえません。ドラムは機械ではなく、人間が叩くので、少し後ろにずれたり、音のボリュームが変わったりするはずだからです。

↑ヒューマナイズされたHihat!

なので、ハイハットは必ず上の図のように、後ろにほん少しだけずらし、Velocityにも変化をつけます。これをヒューマナイズと言います。Lo-fi HipHopなど、ジャンルによってはもっと大きくずらした方が良い場合もありますので、自分で心地よいポイントを探って下さい。

4. Pre-Shifted Clapを使う

↑Pre-Shifted Clapの例

次はClapについてです。Clapは人が手を叩いた音のことですが、より自然でグルーブ感のあるClapを作るには、普通のClapの前に「Pre-Shifted Clap」を使うのがポイントです。Pre-Shifted Clapは、上の図のように「2つ山がある波形」をしています。これをレイヤーするだけで、全体のミックスの中でClapがより聴きやすくなります。

5. Snareをレイヤーする

KSHMRの解説 (0:50〜)

次はスネアについてです。スネアも、Clapと同じように2つ以上の音を重ねることが大切です。上のKSHMRの動画では、普通のSnareに、リバーブのテイルとホワイトノイズの高周波数帯をプラスしています。それ以外にも、Trapで使うスナッピーなスネアとDubstepで使う低い周波数帯が大きいスネアを混ぜたり、先ほど紹介したようにPre-Shifted Snareを混ぜても面白い結果が得られるかもしれません。

6. パーカッション系のステレオイメージを調整する

これはミックスでは基本的なことですが、パーカッション系は少しだけPanを左右を振りましょう。現在ほとんどの人は、ヘッドホンやスピーカーなどのステレオ環境で楽曲を聴いていますので、曲のサブ的要素は左右に振った方がリスナーはドラム全体を理解しやくなります。ただ、パンチが必要なKickやSnareは、むしろ中心の方が良いのでPanを振らないように気をつけましょう。

↑DELAYを少しずらすと…?

また、FL Studioを使っている方は、パーカッション系にはStereo ShaperのDalayを左右どちらかに、少しだけずらしてみましょう。すると、今まで普通だった音が、急に左右どちらからも聞こえてくるはずです。これによって、Pan以上の効果を得られます。ちなみに、このStereo ShaperはMid / Side Masteringにも使える優秀なプラグインですので、さらに究めてみるのもいいと思います。

7. トランジェントプロセッサーで調整する

↑アタックを強く、リリースを弱く設定

トランジェントプロセッサーは音の始まりと終わりを調整する」エフェクトでした。上の図では、具体例としてKickの音のアタックを強め、Releaseを弱くしています。下の波形の赤い線が音量を表していますが、それをみると音の始まりが強調され、終わりが短くされているのがよくわかりますね。

もし、あなたのサンプルがBPMに合っていなかったり、パンチや迫力がないと感じたならば、トランジェントプロセッサーを使うと問題が解決されるかもしれません。

8. グルーコンプレッサーを使う

Cytomic – The Glue

グルーコンプレッサーとは、「音をまとめて1つにする」ためのコンプレッサーのことです。ミックスBUSやマスターチャンネルによく使います。色々なサンプルを使っていると、ドラムの音に統一感がなく感じられるかも知れません。そんな時は、全体のトランジェントやノイズの乗り具合を揃えてくれ、1つのループにしてくれるグルーコンプレッサーを活用すると良いでしょう。

9. EQ、エキサイター、サチュレーションでハイエンドを足す

これは基本的なミックスダウンに慣れている方なら分かると思いますが、どんなサウンドでも、はじめは高周波数が足りていないことが多いです。高周波数が足りていないと、表現は難しいですが、なんとなく「こもった音」「綺麗に処理できてない音」と言った印象を与えてしまいがちです。それを解決するために、まずはEQを使って4,000Hz以上を1dB〜6dBほどブーストしてみましょう。それでもまだ耳が痛くなるだけで、解決されないのであれば、「倍音」を増やしてくれるエキサイターやサチュレーションを使います。全体のミックスと合わせて聴いてみて、ベストな割合を探しましょう。

10. パラレルコンプレッションでさらにパンチを作る

Big Zの解説 (4:09〜)

先ほど、ドラム全体にコンプレッサーをかけるグルーコンプレッションを紹介しました。今回は、それよりもさらに上級のテクニックである、パラレルコンプレッションを紹介します。上の動画でBig Zが解説しているように、パラレルコンプレッションとは、「もっとも激しくコンプレスされた音」を、「コンプレスされる前の音」に混ぜることを言います。普段の弱いコンプレッションでは得られない強いパンチ感を、「少しだけ」ブレンドする事でかなりドラムの存在感が上がります。これは古くからエンジニアで流行っていた技らしく、かなり効果が大きいのでおすすめの技の1つです。知らなかった人はぜひ制作に取り入れてみましょう。

11. リバーブを少しだけかける

Nigel Goodの解説 (4:01〜)

リバーブというと、大きなスペースを使うボーカルやリードにかけるべきで、ドラムにはかけるべきでない、と考えている方もいらっしゃるかも知れません。ただ、実は、ドラムにも「少しだけ」「小さいスペースで」リバーブをかけると、サウンドのクオリティが上がることがあります。上の動画ではNigel Goodがドラムに狭いリバーブをかける事で、あたかもドラム音が同じ部屋でなっているように聞こえさせるテクニックを実演しています。ぜひ実際に聞いて、効果を体感してみてください。

以上で、ドラムの音作りの解説を終わります。何か疑問点があればコメントお待ちしています。それでは次の記事まで、Happy Producing<3


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